世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ビンバー オックスフォードサーカス    58.8%

  • 蒸溜所名: ビンバー蒸溜所
  • 地域: イングランド
  • ブランド: ビンバー蒸溜所
  • 価格帯: £121-180
  • 入手可能場所: コアレンジ
  • 掲載号:178号

フィービー・カルバーSCORE8.2

香り
焼き立てのライ麦パン、サンダルウッド、黒糖をまぶしたアップルパイ。乾燥した材木置き場やシナモンロールのペストリー。やがて濡れた草や土の匂いもかすかに立ち上がる。
ジューシーな口当たり。分厚い感触があり、イチジク、プラム、ラムレーズンなどのフレッシュな要素がリッチな風味を感じさせる。ライのスパイスが力強く現れるが、高いアルコール度数のわりには全体を圧倒するほどでもない。
フィニッシュ
ライのスパイスが長く続き、甘いパイ皮や土っぽい後味に変化していく。
コメント
リッチで力強い風味のウイスキー。風味が幾重にも折り重なり、それがすべて完璧なまでに結びついているように感じる。アルコールの辛味は覚悟したほうがいいが、この風味は試してみる価値が十分にある。

クリストファー・コーツSCORE7.9

香り
草っぽい匂い。繊細でフローラルな香りと、スパイシーな木の要素。スパイスの中でも、特にゲンチアナ(リンドウの根茎)とターメリックの印象が強い。オートミルクとペアドロップキャンディの匂いが底に隠れており、ライムの皮や発酵途中のフルーツも思い起こさせる。やがてギリシャヨーグルトと全粒粉ビスケットの香り。
口当たりはミディアムボディで、かすかな辛味がある。だが風味はうまく統合されており、香りで感じた要素のほとんどが舌の上でも再現されている。レモンオイルの風味が主張して、その後からオレンジキャンディの味わい。ピスタチオバターやアーモンドペーストのような風味も現れる。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。かすかに辛味があり、柑橘とナッツの余韻がバランスよく感じられる。
コメント
心地よいフレーバーの存在も感じられるが、しっかり味わうには加水が必要。もう少しまろやかにするため、あと1〜2年ほど熟成したほうがいいのかもしれない。